子どもが野菜を嫌がると、「体にいいから食べよう!」「これを食べると頭が良くなるよ!」と言いたくなりますよね。
しかし、最新の心理学研究によると、このような健康アピールは逆効果になることがわかっています。
今回は、子どもが自然と野菜を食べたくなる声かけの方法や、実際に効果がある食育の工夫を紹介します!
もくじ
健康アピールは逆効果?最新研究の驚きの結果
2014年の研究によると、3〜5歳の幼児を対象に以下の3つのグループに分けて実験が行われました。
- グループA:「このクラッカーは体に良いから食べてね」
- グループB:「これ、おいしいよ!」
- グループC:特に説明なし
この結果、最も食べたのは「おいしいよ」と言われたグループB、最も食べなかったのは「体に良いから」と言われたグループA だったのです。
子どもは「食べること=楽しい」と感じていますが、「健康のために食べよう」と言われると、それが「義務」や「仕事」のように思えてしまうのです。
大人にも見られる「健康アピール」の逆効果
この現象は子どもだけでなく、大人にも当てはまります。
2019年の研究では、大学のカフェテリアで以下のような実験が行われました。
- 「栄養満点の健康ブロッコリー」と表示 → あまり注文されない
- 「香ばしカリカリブロッコリー」と表示 → 注文率がアップ
つまり、「健康的=おいしくない」と無意識に感じる傾向があるのです。
子どもに野菜を食べてもらうには、健康アピールをするのではなく、「おいしさ」や「楽しさ」を伝える方が効果的 です。
子どもが野菜を進んで食べる工夫
では、具体的にどうすれば子どもが野菜を食べたくなるのでしょうか?
以下の4つの方法を試してみましょう。
① 野菜にストーリーを持たせる
子どもは物語が大好き。野菜をキャラクターにしたり、楽しいイメージをつけると興味を持ちやすくなります。
- 「この人参はうさぎさんの大好物なんだよ!」
- 「ブロッコリーは小さな木だね。お口の森に植えてみよう!」
- 「トマトを食べるとスーパーヒーローみたいに元気になるよ!」
こうした声かけをすることで、野菜を「楽しいもの」として認識するようになります。
② 料理を一緒に作る
自分で作った料理には愛着がわくため、「食べてみよう!」という気持ちになりやすくなります。
- ピーマンが苦手な子も、自分で「ピーマンのピザ」を作ると意外と食べる
- 小さな手伝い(野菜を洗う、盛り付ける)をさせるだけでもOK
「自分で作ったから食べたい!」という気持ちを引き出すのがポイントです。
③ 味を具体的に表現する
「おいしいよ!」だけでなく、味や食感をイメージできる言葉を使うと、食べる意欲が高まります。
- 「このぶどう、甘くてジューシーだよ!」
- 「このお肉、柔らかくてとろけるよ!」
視覚や嗅覚を刺激する言葉を使うことで、子どもは興味を持ちやすくなります。
④ 少量から出す
大きな皿に山盛りの野菜があると、子どもは「こんなに食べなきゃいけないの?」とプレッシャーを感じてしまいます。
逆に、小さな皿に少しだけ盛り付けると、「これなら食べられるかも!」と思いやすくなります。
これは「心理的リアクタンス」という心理効果で、「少ししかないもの=特別」と感じやすいからです。
まとめ
「体にいいから食べよう」という健康アピールは、実は逆効果。
子どもが野菜を楽しく食べるには、次の工夫を取り入れましょう。
- ストーリーを作る:「うさぎさんの大好物だよ!」
- 料理を一緒に作る:「ピーマンのピザ作ってみよう!」
- 味を具体的に伝える:「甘くてジューシーだよ!」
- 少量から出す:「ちょっとだけ食べてみる?」
子どもが「楽しく」食べることが、野菜嫌いを防ぐ最大のポイントです。
ぜひ、今日から試してみてください!
あなたの体験を教えてください!
「うちの子はこうしたら野菜を食べてくれた!」というエピソードがあれば、ぜひコメントで教えてください!
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