子どもの脳は、成長するにつれて順番に発達していきます。しかし、最近の子育てでは「早く賢くなってほしい」との思いから、順番を飛ばしてしまうことも少なくありません。
本記事では、「子どもの脳の発達には段階がある」という考え方をもとに、どのように子どもを育てるべきかを詳しく解説します。
もくじ
子どもの脳は3段階で発達する!
子どもの脳は、大きく分けて以下の3つの段階を経て発達します。
- 体の脳(原始的な脳)
- 生まれてから5歳くらいまでに発達
- 自律神経をコントロールし、睡眠や食事、運動を通して成長する
- 朝になると自然に目が覚め、お腹が空いたら食べるなど、生きるために必要な基礎的な機能
- おこさんの脳(知的な脳)
- 1歳ごろから徐々に発達し、小学校〜中学校で急成長
- 言葉を話す、スポーツをする、学ぶなどの能力を司る
- 知識や技術を身につける段階
- 心の脳(社会性の脳)
- 10歳以降に完成
- 自分で考え、問題を解決する力を持つ
- 他人を思いやる、共感する、社会の中で適切に行動する力
この3つの脳は、順番に発達することが大切です。特に「体の脳」をしっかり育てることで、次の段階の「おこさんの脳」「心の脳」がスムーズに成長していきます。
まずは「立派な原始人」を育てよう!
「立派な原始人を育てる」とは、子どもが本来持つ生きる力をしっかり発達させることを意味します。
① 自然な睡眠リズムをつくる
子どもは、年齢に応じた十分な睡眠が必要です。
- 1〜2歳:12〜13時間(昼寝含む)
- 3歳:12時間(昼寝1時間+夜の睡眠)
- 5歳:11時間(夜のみ)
- 小学生:10時間以上
特に夜の睡眠が重要です。夜更かしを避け、 「原始人は夜に寝る」 という自然のリズムを守ることが大切です。
② 「自分で食べる」を身につける
「お腹が空いたら自分で食べる」という感覚を育てるために、以下のことを意識しましょう。
- 空腹を感じる前に無理に食べさせない
- できるだけ自分の手で食べる習慣をつける
- 「食べなさい」と言い過ぎず、子どものペースを尊重する
「原始人は自分で餌を探す」 という視点を持ち、食事を管理することが重要です。
③ 体をたくさん動かす
現代の子どもたちは、スマホやタブレットの影響で運動量が減少しています。しかし、「体の脳」を育てるためには、全身を使った遊びが不可欠です。
- 外遊びを1日最低1時間
- 木登りや鬼ごっこなど、バランス感覚を養う遊びを取り入れる
- 「転んでも大丈夫!」と見守る余裕を持つ
「原始人の子どもは、毎日狩りをしていた!」くらいの感覚で、 体を動かす機会を増やしましょう。
子どもの成長には順番がある!焦らずじっくり育てよう
子どもが賢く、たくましく育つためには、 「体の脳」→「おこさんの脳」→「心の脳」 の順番を意識して成長を見守ることが大切です。
特に5歳までは、「立派な原始人」としての基盤をしっかり作る時期です。
- しっかり寝る
- お腹が空いたら食べる
- たくさん体を動かす
この3つの習慣を大切にすることで、将来的に 「自分で考え、行動できる子」 に育っていきます。
まとめ
現代の子育てでは、早期教育や習い事に目が向きがちですが、 「体の脳」 をしっかり育てることが何よりも大切です。
- 睡眠リズムを整える(夜はしっかり寝る)
- 食事の感覚を身につける(お腹が空いたら食べる)
- 体を動かす(たくさん遊ぶ)
この3つを意識するだけでも、子どもの脳の発達をスムーズに進めることができます。
ぜひ今日から 「立派な原始人を育てる」 という意識を持ち、焦らずじっくり子どもの成長を見守っていきましょう!